みなさん、一度はあの独特なにおいを嗅いだことはあるのではないでしょうか。そう、犬の「肛門腺のにおい」。興奮したときやウンチのあとに嗅いだことがある方も多いかと思います。
そこで今回は犬の肛門腺についてお話したいと思います。
動物病院では、肛門腺絞りのみの対応、爪切りのみの対応も診察時間内であれば行っています。
併設しているトリミングサロンでは、トリミングのシャンプーに肛門腺絞り、爪切りはセットで入っています。トリミングに関しては以下のボタンをクリックしてくださいね!
犬の肛門嚢の位置はどこ?
犬の肛門嚢の構造は、外からだとわかりません。肛門の斜め下あたりに肛門腺の分泌物がためられている肛門嚢があり、肛門嚢から細い管を通って、直腸の粘膜に開口しています。
この開口部は、見た目だとわからない場合が多く、少し粘膜を外に引き出すことで、小さな点のような入り口が確認できます。
この小さな入り口は、肛門の4時と8時の方向の2つ開いています。
写真を載せておきますね!

ちなみに、肛門の形によってわかりやすい子もいれば、わかりにくい子もいます。
肛門腺はしぼらないとだめなの?
結論から言うと、たまっていれば絞った方がいいと思います。たまる量が増えると、なにかの拍子に漏れ出てクサイ思いをしますし、たまりすぎると痒くなったり、感染を起こして炎症したり、ひどい場合には、破裂してしまうこともあります。
そのような背景から、肛門腺は定期的に絞ってあげるのがいいと思います。
頻度ですが、月に1回が目安です。たまりやすい子は、3週間くらいでたまりますし、そこまでたまらない子は2か月に1回くらいでも問題ありません。
非常に個体差が多いと思いますので、参考程度にしてくださいね!
肛門腺のトラブルで多いのは、肛門嚢炎、肛門嚢破裂の2つではないでしょうか。この2つの病気については、また別の機会にご紹介します。
肛門腺がたまっている合図は?
先ほどお話したように、肛門嚢は外から見えません。お尻から指を入れると肛門嚢のたまり具合はわかりますが、なかなかご自宅では難しいと思います。
そこで、以下の症状がないかをチェックしてみてください!
✓お尻歩きをしている
✓お尻を床にこすりつけている
✓お尻をしきりになめている
この症状がある場合には肛門腺がたまっている可能性大です。ご自宅で絞れる場合には、ぜひトライしてみてください。当院では、ご家族に肛門腺しぼりのやり方を伝授しています。
これは、少しコツがいるのと、慣れが必要な手技ですので、興味ある方はぜひトリミングサロンや動物病院で聞いてみてください。
また、上記の症状以外に出血している、穴が開いているなどの症状がある場合には、肛門嚢炎や、肛門嚢破裂の可能性があるため、すぐに動物病院を受診してくださいね!
まとめ
・肛門腺しぼりは月に1回が目安
・お尻歩きをしている、お尻を気にしている場合には、肛門腺がたまっている可能性大
・定期的に絞ることで、肛門腺のトラブルを防ぐことができる
お尻歩きをしている、肛門腺の絞り方がわからないなどお困りの方はぜひ動物病院に相談してくださいね!!






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