犬を迎え入れたら絶対に知っておいてほしい大切なことを今回は記事にしたいと思います。それは、犬との生活は必ずしも自分の思い描いてた生活になるとは限らないからです。
犬と生活することは、単純に同居人が一人増えることと思ってください。
それまで、一人で生活していた環境に人が一人増えるというインパクトは小さくありません。しかも、そのパートナーとは会話でコミュニケーションを取れないので(言葉ではできる?)、円滑な関係つくりは非常に重要です。
そこで、今回は獣医師というより、犬と暮らしている一人の人間として犬を迎え入れたら絶対に知っておいてほしいことを書いていこうと思います。
犬のしつけに困っている方は、子犬のしつけの通信教育もありますので、ぜひチェックしてみて下さい。

体のどこでも触れる関係をつくる大切さ
当たり前のことですが、犬も病気になります。例えば、犬がよくなる病気として外耳炎があります。多くの外耳炎は急性外耳炎なので、一時的な点耳薬の投与をすれば改善します。
もしかしたら、耳が少し臭ってきた段階で耳を洗浄していれば外耳炎の発症を予防できたかもしれません。
ただし、日常から耳を触ることに慣れていないと、耳を触ること、見ることすら困難な子もいます。そのような子では、通常の点耳薬では治療することが難しくなり、少し高価な持続性の点耳薬を入れる必要が出てきてしまいます。
このように体の一部を触れないことが結果的に犬本人、そしてご家族にとってもストレスがかかることにつながります。
そのため、体のどこでも触れる関係をつくることが大切なのです。実際のポイントは以下の通りです。
・犬を迎え入れたら体のどこでも触れられる練習をする
・目➡目ヤニは生理的にも出ます。定期的に人工涙液の点眼、目ヤニをとる練習をする
・口➡唇をめくって口の中、歯に触る練習をする。歯磨きの練習の前段階にもなる
・耳➡耳の入り口をいつでも見れる練習をする。
アルコールフリーのウェットティッシュなどで耳の入り口をふく練習をする
・手足➡手足の間をしっかりと見れるようにする
・爪➡爪切りが自宅でもできるように、まずは指先を触る練習をする
・お尻➡肛門まわりを触れるようにする。肛門腺絞りの練習の前段階にもなる
・体全体➡手のひらで体をなでるように、体の表面をチェックする練習をする。体のいぼの確認に有効!
ちなみに我が家の子犬は、現在5か月ですが、体のどこでも触れる状態です。特に特別なトレーニングやしつけはしてないので、誰でもやればできると思います。
犬に構いすぎないことの重要性
子犬の頃から構い過ぎることは将来的に分離不安を作り出す危険性があります。子犬の頃からある程度一人の時間を作ってあげることが大切です。
ただ、いきなりお留守番させるのは難易度が高いので、ステップアップ式が大切です。
始めのうちは、同じ空間でも少し距離をおいて、犬の目を見ないようにします。そのような行動を繰り返します。
次のステップでは、犬が一人遊びをし始めたら、別の部屋に移動してみます。
最初のうちは、犬に一声かけずにいきなり家を出ていくのもひとつかもしれません。出かける準備をするとそわそわし始める犬は多いので、犬に悟られないことも重要です。
私の場合、ほぼ毎日犬と同伴出勤しているので、家でのお留守番はそこまで多くないのですが、外出する際に必ずごはんをあげるようにしています。
そうすることで、特に吠えることなく一人でお留守番ができています。
いろいろ試しても上手くいかない場合には子犬のしつけの通信教育でお留守番トレーニングを学ぶのもひとつです↓↓

ごはんの時間はきっちり同じじゃない方がいい?
規則正しい生活も大切だと思いますが、最近ふと「犬のごはんの時間は少しずらした方がいいかも」と思うことがありました。
動物病院で来院される方とお話する中で、時折耳にすることがあります。「ごはんの時間になるとそわそわする、吠えてしらせる」などなど。
言われて気付いたのですが、そういえばいつもごはんの時間は定時ではなかったなと。
その影響か不明ですが、我が家の犬は要求吠えすることは今のところありません。もちろん、ごはんを出すとものすごく喜んで速攻完食しますが。
おやつをあげるタイミングも不規則ですし、思い付きのようにあげることが多いです。
日常の行動と関連付け過ぎないことが重要なのかもしれません。
動物の行動学について、私ももっと学ばないといけないと思った瞬間でした。
まとめ
・犬の体を毎日隅々まで触ることはスキンシップとしてだけでなく、病気の発見・治療にも重要
・犬に構いすぎないことは犬を分離不安にさせない第一歩である
・お留守番は難易度が高い。ステップアップ式で徐々に慣らせることが大切
・犬の食事の時間、おやつの時間は不定期の方がいいかもしれない
今回記事にした内容は、獣医師目線というより、犬と暮らしている家族目線で書いています。
犬を迎え入れたら、ぜひ一読してみてください。また、不安なことがある方はぜひ動物病院に相談してくださいね。
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