【獣医師が執筆】犬の膀胱炎の原因と治療について

東大宮にある駅前通り動物病院では、犬と猫の膀胱炎の治療を行っています

ヒトでもなじみのある病気ですが、男性よりも女性の方が尿道が短く、その解剖学的な特徴から膀胱炎になりやすいと言われています。

犬の場合も同様で女の子の方が、男の子よりも尿道が短いことから、感染性の膀胱炎になりやすいです。

そこで今回は、膀胱炎に関する基本的な説明と病院での診断・治療の流れについてお話します。

目次

膀胱炎の症状は?

膀胱というのは、腎臓で造られた尿を一時的に貯留しておく袋状の構造物です。そこで、何らかの原因で炎症が起きると膀胱の粘膜が刺激されます。

それにより、頻尿(何回もトイレに行くこと)、排尿痛(膀胱粘膜が刺激されて排尿時に痛みを伴う)、血尿(膀胱の粘膜が炎症により出血する)などの症状を出します。

頻尿

排尿痛

血尿

上記の3つの症状があったら膀胱炎かも?と思ってください。

膀胱炎は痛みを伴う病気なので、早めに病院を受診するようにしてくださいね!!

膀胱炎の原因は?

膀胱炎の原因には以下のようなものが挙げられます。

・細菌感染

・膀胱結石

・ポリープ

・腫瘍

・ストレス等

女の子の場合、一番多い原因は細菌感染症です。外陰部周囲の皮膚からばい菌が尿道を通って膀胱に到達し、そこで感染を起こすことで膀胱炎を発症します。

細菌感染以外には、尿石症などがあります。

細菌感染症を予防するには、おしっこを我慢させない、よくお水を飲ませるなどの生活習慣は重要です。

お水をよく飲んでおしっこを定期的にすることで膀胱内に細菌が侵入しにくくなります

膀胱炎の診断方法と治療は?

当院での膀胱炎の診断までの流れを説明します。

STEP
症状の確認

上記の症状(頻尿、血尿、排尿痛など)があるかどうか

STEP
尿を持参して頂いた場合は、尿検査を実施

尿の性状検査にて、潜血反応があるかどうかを確認します。また、尿の沈査塗抹にて、赤血球の出現、白血球の出現、結晶等の有無、細菌の有無を確認します。

STEP
膀胱のエコー検査を実施

犬の場合、自覚症状があってもそれを自分で伝えられないため、客観的な情報が多い方が確実に診断できると考えています。

そのため、膀胱のエコー検査を行い、膀胱粘膜の腫れ、結石の有無、その他異常な構造物の有無を必ず確認するようにしています。

正常な膀胱のエコー画像
腫れあがった膀胱粘膜のエコー画像
STEP
原因に応じた治療

結石がない膀胱炎の場合、ほとんどが細菌感染によるものです。そのため、抗生物質の内服もしくは注射と痛み止めの内服もしくは注射をしています。

膀胱炎は痛みを伴う病気なので、当院では必ず痛み止めも処方するようにしています。

初発の膀胱炎の場合、痛み止めと抗生物質を1週間は処方しています。

1日、2日くらいで症状が改善してくることが多いですが、必ず内服しきって終了するようにしてくださいね!

膀胱炎の診療費ですが、診察料、尿検査、エコー検査、内服薬等合わせて5,000円~くらいが相場ではないでしょうか。

症状の重症度、原因(結石や結晶など)に応じても変動はしてきます。

※膀胱結石による膀胱炎の場合は、治療として手術による結石除去が必要なこともあります。

膀胱炎といえど、思いのほかお金がかかってしまう場合もあります。

膀胱炎は治療をしないと感染が広がり、血尿や排尿痛、頻尿などの症状が悪化してしまいます。そのため、自然治癒に期待はできません。

早期に発見、治療することで完治させることができる病気ですので、膀胱炎かも?と思ったらすぐに動物病院を受診して下さいね!!

まとめ

・犬も人と同じように、女の子の方が感染性の膀胱炎になりやすい

・膀胱炎の原因は、細菌感染が多いが、それ以外の原因もある

・膀胱炎は痛みを伴う病気なので、痛み止めも必要

・抗生物質は症状が改善されても、必ず飲み切ること

膀胱炎かも?膀胱炎が中々治らないなど、不安がある方は、ぜひ動物病院に相談をしてくださいね!

駅前通り動物病院では医療機器を完備

血液検査機器

各種血液検査機器を完備しているため、院内で血液検査を実施できます。15分前後で結果がでるため、スムーズに治療に移ることができます。

デジタルレントゲン検査機器

デジタルレントゲンシステムを導入しているため、撮影からデータの描出まで、数分で終わるため、スムーズに治療に移行することができます。

歯科用デジタルレントゲン装置

2022年の秋に新たに歯科用デジタルレントゲンを導入しました。増加する歯周病の治療成績をより向上させるために、また客観的な情報を提供するために役立ちます。

高性能サージカルルーペ

歯周病治療などの際に、徹底的な歯周ポケットの洗浄、歯石除去やより質の高い治療を実現するために2022年10月に導入。

超音波検査機器

超音波検査により、お腹の中の臓器を評価したり、心臓の構造・機能を評価したりすることができます。プローブを当てるだけなので、痛みもなく動物たちのストレスを最小限に検査ができます。

内視鏡装置

犬の場合、内視鏡は全身麻酔をかける必要があります。しかし、お腹を開けることなく、食道、胃の中、十二指腸などを観察することが可能です。また、鼻の中や、喉の奥も観察することが可能です。

歯科用ユニット

3歳以上の犬の70-80%が歯周病と言われています。そのような背景の中、当院では歯周病の治療に力を入れています。より短時間で歯周病治療を実施できるように歯科用ユニットを導入しています。

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