動物病院では、子犬から老齢犬まで様々なステージ、状態の犬を診察しています。
前回は、犬の認知症、「認知機能不全症候群」について詳しく説明しましたが、今回は犬の認知症を疑ったときにご家族にできることを書いていきたいと思います。
犬の認知機能不全症候群については、下記の記事をご参考くださいね!

犬の認知機能不全症候群は治るの?
残念ながら、犬の認知機能不全症候群は治りません。ゆっくりと確実に進行していきます。
それでは、犬の認知症とどのように付き合っていくのかポイントを整理しましょう。
まずは、【犬の認知機能不全症候群について】の記事で解説している症状に当てはまるか確認してみてください。
記事で紹介している症状にいくつか心当たりがある場合には、認知症の可能性があります。
認知症かも?と思っても、実際には別の病気の可能性もあります。特に犬の前提疾患では、グルグル回る症状が出ることが多いのですが、これは認知症とは異なります。
犬が認知機能不全症候群の症状の中で、特にご相談が多いのは「夜泣き」、「ぐるぐる回る」、「トイレの失敗」かと思います。
当院では、犬の認知機能不全症候群かも?という患者さんで、診察でその他の病気の可能性が低い場合には犬用のサプリメントである犬用アンチノールをとりあえず2週間1日2回内服してもらうことを推奨しています。
犬の認知症にアンチノールは効果あるの?
アンチノールの詳しい成分や効果はアンチノールのサイトや動物病院でぜひ、聞いてみて下さい!!
犬の認知機能不全症候群に対してアンチノールを試したことは多くあります。
特に相談が多い「ぐるぐる回る」という症状に対しては、アンチノールを飲み始めてから回数が減ったという患者さんはいました。
初めのうちは、この「ぐるぐる回る」という症状は減少するようですが、時間経過とともに効果が薄れてきてしまうことが多い印象はあります。
しかし、一時的とはいえ、症状の進行を遅らせることができるのであれば、試す価値はあるかと思います。
特にサプリメント扱いのため、薬と違い副作用の心配がほとんどなく、おすすめしやすいです!!
まずは1日2回2週間飲んでみて効果があるか試してみてください↓↓
犬の認知症による夜泣きの対処方法は?
犬の認知症による「夜泣き」も相談が多い症状ですが、この症状は我々も頭を悩ませることが多いです。
とくに「犬の夜泣き」は、ご家族にとってもかなり精神的・肉体的ストレスが大きいと思います。正直、私自身は夜泣きをする犬と生活したことがないため、実際の苦労はわかりません。
しかし、相談に来られる方の多くは、来院時点でかなりのストレスを感じているのが分かります。そのため、犬の認知症による夜泣きに対しては、サプリメント単独で対応することはあまりしません。
実際には、抗不安薬や鎮静剤のようなものを処方し、ある程度症状が落ち着いた段階で、今後の対応や方針をご家族と一緒に決めていくことが多いです。
その際に、認知機能不全症候群に対する行動学的なアプローチや、栄養学的な指導など、即効性はありませんがストレス少なく生活できるサポートをするようにしています。
まとめ
・犬の認知機能不全症候群の根本的な治療法はないが、犬用アンチノールは症状を緩和できる可能性があり、試してみる価値はある
・犬の認知機能不全症候群の症状の中でも「ぐるぐる回る」症状に対しては、アンチノール単独でも効果が見込める
・犬の認知機能不全症候群による夜泣きでは、サプリメントや抗不安薬を組み合わせて使用することで効果がスムーズに得られることが多い
犬の認知症に対して、なにかできることを探している方、ぜひアンチノールを試してみて下さい!!1日2回を2週間、まずは試してみて下さい!!
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