【犬を飼い始めた人必見!!】これだけは知っておいてほしい犬の予防4選と費用について

コロナ禍でのライフスタイルの見直しにより、新たに犬を家族として迎え入れた方は多かったのではないでしょうか。体感的にも2020年、2021年は子犬の診察が増えました。

そこで今回は、犬との楽しい生活をする上で、知っておいてほしい犬の大事な予防4つとその費用ついて説明したいと思います。

ざっくり見積もって年間30,000~40,000円ほど犬の予防でかかってきます!

狂犬病ワクチン接種

混合ワクチン接種

フィラリア予防

ノミ・ダニ・消化管寄生虫予防

目次

狂犬病ワクチン接種

狂犬病ワクチンは、「人獣共通感染症である狂犬病のワクチン」です。

狂犬病自体は、日本は清浄国と指定されているため、日常生活を営む上で耳にすることはほとんどないと思います。

しかし、世界的にみると狂犬病の清浄国の方が、圧倒的に少なく、国境の壁が少なくなってきている現代社会ではいつ侵入してきてもおかしくはありません。

そのような背景もあり、「狂犬病ワクチン」は国から接種義務を言い渡されています。

私自身は罰金を支払った人を見たことはありませんが、ご注意くださいませ。

接種時期ですが、以下のように定められています。

生後91日以上の犬を飼い始めたら30日以内に、区市町村の集合注射又は動物病院で、犬に狂犬病の予防注射を受けさせましょう。 翌年以降は毎年1回、4月1日から6月30日の間に受けさせましょう。 

東京都福祉保健局より一部抜粋

狂犬病ワクチンの費用ですが、動物病院で接種をすると3,000円前後が相場になります。

混合ワクチン接種

先ほどの狂犬病ワクチンは、人を守る目的のワクチンでした。混合ワクチンは、犬と犬同士の感染症の予防のために接種します。

例えると、人のインフルエンザなどのウイルス感染症の予防みたいなものです。

混合ワクチンの接種プランですが、以下の通りです。

STEP
生後2か月齢頃

初回のワクチンを接種します。その後、3週ー4週あけて2,3回接種します。

子犬の時期のワクチンは最後が16週齢頃になるようにします。

STEP
子犬の時期の最後の接種から1年後に追加接種

子犬の時期にブースター接種した後の1年後に追加接種を行います。

STEP
その後は、抗体価に応じて、2,3年毎に追加接種

近年、ワクチンの性能の向上、抗体価検査でのデータ収集により、子犬の時期にしっかりとワクチンを接種した場合、2,3年以上ワクチンの抗体価が防御可能なレベルで推移することが分かってきました。

ワクチンの普及により、近年では犬のウイルス感染症に遭遇することはかなり減ってきました。皆様の予防へのリテラシー向上によるものです。

混合ワクチンの接種費用ですが、6,000~8,000円が相場です。

フィラリア予防

フィラリアは、蚊に寄生する寄生虫で、犬を宿主として増殖します。犬がフィラリアに感染すると犬の生体内で成長し、最終的に肺動脈など心臓に成虫が寄生します。

ちなみにフィラリアの幼虫は目に見えませんが、成虫は30センチ以上もある糸状の寄生虫です。

近年のフィラリア予防率の上昇により、目にすることはほとんどなくなりました。

私が、病院に勤め始めた2021年はフィラリア陽性の犬は0頭。2022年は1頭でした。その1頭の子も、ごく少数の寄生であったため、治療により現在は陰転しています。

昔は、犬の死因の上位でもあったフィラリア症ですが、皆さんの予防のおかけでフィラリア症に苦しむ子を見なくなりました。

フィラリア症は予防薬をしっかりと投与していれば、100%近く予防できる病気なのでお忘れなく!!

ちなみに投薬シーズンは地域・気温により異なりますので、ご注意ください。

埼玉県エリアは2022年は5~12月までです。最後の投薬が12月になるようにしましょう。

フィラリア予防の費用ですが、薬の剤型や予防できる種類に応じて変わってきます。フィラリア予防単体の場合、1,000円/月くらい、フィラリアとノミ、ダニ予防混合タイプのものは2,000~3,000円/月くらいです。

ノミ・ダニ・消化管内寄生虫予防

ノミはお外で遊んだ後に犬の体に付着することがあります。ノミの寄生で問題になるのは、ノミのアレルギー性皮膚炎です。非常に強いかゆみを引き起こします。

ノミの駆虫薬をつけていれば、ほぼ100%予防できます。

ダニも野山に生息しており、犬の体に付着したり、吸血します。近年、ダニ媒介性の病気が発見されており、犬、人への人的被害が報告されていますので、注意が必要です。

こちらもダニの駆虫薬をつけることでほぼ100%予防できます。

ノミ・ダニ予防薬で皆さんに知っておいてほしいことは以下の2つ。

市販されているノミ・ダニ予防薬は100%の効果が見込めない
➡これまで、市販の予防薬をつけている子で2例ノミが付着していたことがありました。必ず病院で購入しましょう。

液体タイプの場合は、適切に投薬すること
➡液体タイプの薬は、皮脂腺に取り込まれることで全身に分布します。そのため、毛に付着してしまうと薬剤の効能が低下してしまいます。必ず、毛をかき分けて皮膚に投薬してください。

ノミ・ダニ駆虫薬ですが、月に1回滴下するタイプが多く、1,000~2,000円/月くらいのものが多いです。

犬の予防にかかるトータル費用はどのくらい?

今回ご紹介した犬の予防4種類ですが、ざっくり見積もって年間30,000~40,000円くらいはかかってきます。しかも予防のため、保険適応外になります。

ペット保険に入っていても、予防のための費用は全額自己負担になります。そのため、ペット保険に加入するかしないかに関わらず、毎月5,000円でもいいのでペット貯金ができるといいですね!

まとめ

・犬との生活を始めたら実施すべき予防は4つある

・狂犬病ワクチンは国が接種義務を定めているワクチンで違反すると罰金を取られるかも??

・混合ワクチンは犬と犬の感染症を予防する大事なワクチン

・フィラリア予防は適切な投薬で予防できる!犬を苦しめないように。

・近年ダニ媒介性の人獣共通感染症が発生しています。ノミ・ダニ予防も忘れずに!!

犬の予防関連はペット保険が適応されませんので、ペット貯金を忘れずに!!

犬と生活し始めて予防について不安がある方は、ぜひ動物病院に相談をしてくださいね!

駅前通り動物病院では医療機器を完備

血液検査機器

各種血液検査機器を完備しているため、院内で血液検査を実施できます。15分前後で結果がでるため、スムーズに治療に移ることができます。

デジタルレントゲン検査機器

デジタルレントゲンシステムを導入しているため、撮影からデータの描出まで、数分で終わるため、スムーズに治療に移行することができます。

歯科用デジタルレントゲン装置

2022年の秋に新たに歯科用デジタルレントゲンを導入しました。増加する歯周病の治療成績をより向上させるために、また客観的な情報を提供するために役立ちます。

高性能サージカルルーペ

歯周病治療などの際に、徹底的な歯周ポケットの洗浄、歯石除去やより質の高い治療を実現するために2022年10月に導入。

超音波検査機器

超音波検査により、お腹の中の臓器を評価したり、心臓の構造・機能を評価したりすることができます。プローブを当てるだけなので、痛みもなく動物たちのストレスを最小限に検査ができます。

内視鏡装置

犬の場合、内視鏡は全身麻酔をかける必要があります。しかし、お腹を開けることなく、食道、胃の中、十二指腸などを観察することが可能です。また、鼻の中や、喉の奥も観察することが可能です。

歯科用ユニット

3歳以上の犬の70-80%が歯周病と言われています。そのような背景の中、当院では歯周病の治療に力を入れています。より短時間で歯周病治療を実施できるように歯科用ユニットを導入しています。

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