東大宮にある駅前通り動物病院では、犬の認知症に対して、行動学、栄養学、薬物療法、サプリメントなど様々な方法で生活の質をあげられるように、ご家族の負担を減らせるように日々一緒に考えています。
犬の認知症、「認知機能不全症候群」は進行性かつ不可逆性の病気であり、特効薬はありません。人の医療でも様々な研究がなされていますが、依然開発途中です。
そんな犬の認知機能不全症候群の中でも、比較的相談件数が多い、「犬が歩き回る、ぐるぐる回る」症状と対処法について解説したいと思います。
犬が認知症で歩き回る、ぐるぐる回るのはなぜ?
犬の認知機能不全症候群とはなにか?については以下の記事を参考にしてください!!
犬が認知症になるとなぜぐるぐる回るのかは、現在のところ原因ははっきりわかっていません。しかも一度ぐるぐる回る行動が出始めると改善することは難しいと言われています。
当院でも、高齢の患者さんが増加傾向と感じますが、「ぐるぐる回るようになった」と相談に来られる方は多いです。
そんな「ぐるぐる回る」症状ですが、ご家族の心配要素として以下のようなものがあると思います。
・ぐるぐる回ることで目が回ってしまうのではないか
・ずっとぐるぐる回っているので、疲れてしまわないか心配
・ぐるぐる回っているので、壁や物にぶつかってけがをしないか心配
犬が認知症でぐるぐる回るときの環境改善とは?
犬の認知症による徘徊行動やぐるぐる回る行動では、やめさせることは難しいです。そのため、徘徊しても、ぐるぐる回っても大丈夫なように家の中の環境を整えてあげることは重要です。
以下にいくつかポイントを挙げておきます。
・犬がぶつかってもけがをすることがないように、角にはかならずクッションをつける
・段差は躓く可能性があるため、なるべく水平にする
・滑って転倒しないように、フローリングは滑り止め加工をする、爪先が引っ掛かりにくい素材のマットを引く
・しっかりと踏ん張れるように、爪にグリップをはめる
・ひたすらぐるぐる回る犬の場合には、円形のサークルや子供用プール等で対応する
※上記のポイントは犬がぐるぐる回ることを辞めさせるのではなく、ぐるぐる回っても体に影響が出ないようにするための方法です。
犬が認知症でぐるぐる回る症状にアンチノールは効果ある?
犬の認知機能不全症候群の症状の一つとして、ぐるぐる回るときにはサプリメントは有効かもしれません。
上記の記事でも書いていますが、当院では犬の認知機能不全症候群の症状として、「ぐるぐる回る」という症状がある場合には、積極的に犬用のアンチノールをおすすめしています。
もちろん環境整備等も大事な要素ですが、症状を改善・緩和させる方法ではありません。
犬用で認可が下りている認知症の薬はなく、現状人用の薬を代用しています。この薬には、「夜泣き症状の軽減」に対しては効果がある程度見込めるものの、ぐるぐる回る等の症状にはあまり効果がありません。
そこで当院に来院された認知症の犬でアンチノールをすすめてみたのですが、アンチノールを飲み始めてから夜泣きはあまり変わらないけど、ぐるぐる回る行動は減った!!という患者さんがいました。
アンチノールはサプリメントのため、薬と違い副作用の心配もそれほどなく試しやすいです。もし気になる方がいれば、1日2回2週間だけでもまずは試してみてください!
まとめ
・犬が認知症でぐるぐる回る症状の緩和・改善にアンチノールが効果あるかもしれません
・犬のぐるぐる回る行動に対してはけがを防止する生活環境の整備とサプリメント等による症状緩和が有効かも
・ぐるぐる回る行動に対して効果がある犬用の薬は現状ないに等しいが、今後の認知機能改善薬の開発に期待
老犬が認知症で徘徊行動・ぐるぐる回る行動で困っている場合には、まずはアンチノールを1日2回2週間試してみてください!!アンチノールを始めてから改善した!という患者さんが実際にいました。
犬の認知機能不全症候群でお困りの方はぜひ動物病院に相談してくださいね!!
駅前通り動物病院では医療機器を完備
血液検査機器
各種血液検査機器を完備しているため、院内で血液検査を実施できます。15分前後で結果がでるため、スムーズに治療に移ることができます。
デジタルレントゲン検査機器
デジタルレントゲンシステムを導入しているため、撮影からデータの描出まで、数分で終わるため、スムーズに治療に移行することができます。
歯科用デジタルレントゲン装置
2022年の秋に新たに歯科用デジタルレントゲンを導入しました。増加する歯周病の治療成績をより向上させるために、また客観的な情報を提供するために役立ちます。
高性能サージカルルーペ
歯周病治療などの際に、徹底的な歯周ポケットの洗浄、歯石除去やより質の高い治療を実現するために2022年10月に導入。
超音波検査機器
超音波検査により、お腹の中の臓器を評価したり、心臓の構造・機能を評価したりすることができます。プローブを当てるだけなので、痛みもなく動物たちのストレスを最小限に検査ができます。
内視鏡装置
犬の場合、内視鏡は全身麻酔をかける必要があります。しかし、お腹を開けることなく、食道、胃の中、十二指腸などを観察することが可能です。また、鼻の中や、喉の奥も観察することが可能です。
歯科用ユニット
3歳以上の犬の70-80%が歯周病と言われています。そのような背景の中、当院では歯周病の治療に力を入れています。より短時間で歯周病治療を実施できるように歯科用ユニットを導入しています。
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診療時間・休診日
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